北アルプスで縦走しながらアボカドを育てた話
こんにちは
去年の夏休みに北アルプスを6泊7日で縦走してきました。
縦走中にイベントがあったら楽しそうだなと思い、熟れていないアボカドを携帯し縦走中に食べ頃になるよう食料計画を立てました。
今回はアボカドを育てながら(熟成させながら)北アルプスを縦走した話です。
アボカドの食べごろ/育て方/栄養
皮が緑で硬いものは熟れていない状態、皮が黒くて押すと少し凹むものが熟成した食べごろのアボカドです。
25〜30℃で熟成が進みます。ザックに入れたまま縦走すれば、直射日光で温まったザックの中で熟成が進むというわけです。
アボカドには登山中に不足しがちな栄養素が含まれていて、カリウム、ビタミン、食物繊維、不飽和脂肪酸を兼ね揃える優秀な食べ物です。
ルート
-1日目 アボカド購入
0日目 都内→中房温泉 テント泊
1日目 中房温泉→燕山荘 小屋泊
2日目 燕山荘→大天荘 テント泊
3日目 大天荘→殺生ヒュッテ テント泊
4日目 殺生ヒュッテ テント泊(ステイ)
5日目 殺生ヒュッテ→双六小屋 小屋泊
6日目 双六小屋→黒部五郎→薬師峠キャンプ場 テント泊
7日目 薬師峠キャンプ場→折立
今回の山行のテーマ
今回の山行のテーマは「美味しい山ご飯」です。山で美味しいご飯が食べたい!という思いから総重量4kgくらいのいろんな食べ物を持って行きました。余裕がある時は美味しい山ご飯を作ったので、写真を載せていこうと思います。これは1日目昼の酸辣湯
0日目 晴れ 30℃以上
今回の縦走の起点である中房温泉を目指し、都内から穂高駅まで電車で、穂高駅からバスで中房温泉に向かいます。真夏のお盆の時期で死ぬほど暑くて、昼間は30℃以上ありました。
この日の夕食は前年に買って気が進まなかったので食べなかった中華丼です。エビが入っていて美味しかったです。
※この時は気づかなかったのですが左足首をブヨにさされていました、赤くなってる部分。翌日から3日間くらい腫れてました。
アボカド育成初日、まだまだ緑でした。育つのが楽しみ。
1日目 くもりのち晴れ 20〜25℃くらい
中房温泉から合戦尾根を通って燕山荘へ
途中荷物重すぎてスマホ出すのもだるくて、写真がほとんどありません。
燕山荘に荷物をデポして燕岳にも行きました。 雲が出ているけどたまに日が出るような天気でした。
夜ご飯は大好きな無印良品のダルカレー、水物はさっさと減らして軽くしましょう。
常温保存できるササミも持っていきました。タンパク質足りなくなったら食べようと思っていましたが嵩張っていらいらしたのですぐ食べました。
この日の天気は曇りのち晴れで、アボカドの熟成には適温でしたが前日とあまり見た目変わらず、まだ硬い状態でした。写真は撮ってません。
余談なんですけど、燕山荘で山小屋スタッフの方が部屋を案内してくれたのですが、荷物が重すぎるのと小屋内の階段が急すぎてスタッフの案内についていけず、置いていかれました。情けねえ。
そして法学のレポートを提出して、本格的に人生最後の夏休みに突入です。燕山荘はギリギリ電波が入るので、レポートを提出していない学生の方々は燕山荘で提出を済ませてから山奥に進んでください。槍、双六あたりまで行くとdocomo使ってる単位のヤバい学生は死にます。
2日目 雨のち曇り 20℃くらい
燕山荘から大天荘へ
早朝は雨が降ってガスだらけでしたが昼頃から回復しました。雨が降るとお盆の時期でも肌寒くて、朝の気温は15℃くらいだったと思います。
ずっとこんな感じの稜線歩きで、アップダウンはあるものの景色を楽しみながら進めました。
昼過ぎには大天荘のテン場について何度か大天井岳の山頂に行ったり帰ってきたりしました。
どこかしらに雲が湧いていて、アボカドの成熟は進まなそうな気温でした。大体20℃くらいだったと思います。
この日も見た目に変化はなく、写真撮ってないです。
3日目 曇りときどき雨 20℃くらい
朝方の風が強すぎて、寝ている間テントが顔まわりにまとわりついてきてあまり寝れませんでしたが、朝焼けを見れたので良いとしましょう。
大天荘から西岳の方へ進み、東鎌尾根を通って殺生ヒュッテにいきました。
日が差すこともなく、運動には適していましたがアボカドの育成には少し寒いくらいでした。
大天荘と殺生ヒュッテの標高差は150mくらいなのに、獲得標高1500m近くありました、なんででしょう?
たまに街が見える瞬間がありましたが、基本空はガスでした。
4日目 曇りときどき雨 15℃くらい
朝から雨で天気が悪く、少し待って天気が良くなったら槍にいこうということでステイしました。昼過ぎには雨は止みましたが結局ずっとこんな天気
一番雲が薄くなった時でこんな感じです。槍の穂先が見えるようになると、どこからともなく「穂先見えますよ!」という声が聞こえてみんなテントから這い出てくるのが面白かったです。
最低気温は9℃くらいで、昼間でもずっとダウン着てました。暇だから本読んだり隣のおじさんと話したり。
この頃からこのままでは下山までにアボカドが育たないことに気付き焦り始めました。明らかに気温が足りないので、シュラフに潜っている間は一緒に寝ました。
5日目 雨のち晴れ 15℃くらい
この日も朝から雨、でしたが昼過ぎには雨が止んで夕焼けが見れました。
殺生ヒュッテから西鎌尾根を通り双六小屋へ。
途中槍ヶ岳山荘についた時の景色。本来ならここから穂先が望めるはずですが、15m先くらいまでしか見えませんでした。槍の回収は次回ですね。
移動中は雨だったのに小屋に着くと雨が止みました、どうして。
天気が悪いと雷鳥に遭遇しやすいって聞いたことありましたが、この日は雷鳥10羽くらいに会いました。
夕方頃から雲もなくなり、鷲羽や水晶方面の景色も見れました。
せっかくなので昼間に見えなかった槍方面を樅沢岳から見にいきました。西鎌尾根は双六方面からアクセスする方が景色楽しめるかもしれません。
そういえばこの日は小屋泊で乾燥室があったのですが、乾燥室にアボカドぶち込めば一瞬で成熟しそうなくらいあったかかったです。チート技なのでしませんでしたが、、
6日目 晴れ 25℃くらい
久々に晴れ、というか縦走中初の晴れ。
この日は双六小屋から黒部五郎岳を経由し薬師沢峠キャンプ場まで進みました。
朝からずっといい天気で、念願の双六岳からの槍を拝めました。1年くらいずっと見たいと思っていた場所。天空の滑走路とか言うらしいです。この天気ならアボカドも育ってくれそう。。
笠ヶ岳方面も眺望バッチリ
途中雲の平方面、薬師岳も綺麗に見れました。
黒部五郎のカールも渡渉が何度かあって飽きることなく登れました。なんと言っても景色が良い。最後は怖いくらいの急登だったけど。
山頂からは北ア全部見れるんじゃないのっていうくらい全方向山に囲まれていて、最高のロケーション。
この日は移動距離が20kmくらいあったため疲れて夜ご飯食べられず寝ました。食料袋すら出してなかったのでアボカドがどうなっていたかわかりません。
アボカド最終日
下山日の朝、薬師峠キャンプ場のテントの中でアボカドにナイフを入れました。
皮の色は緑の部分はかなり少なくなっていました。実は食べられないこともないのですがやはり少し硬かったので、強制的に加熱してマッシュポテトと一緒に食べました。1週間くらい苦楽を共にしたアボカドでしたが、山で食べたらアボカドのありがたみを感じられるかと思いましたが、特にそういう感情は湧いてきませんでした。
どうしてこんなに可食部の少ない食べ物を持ってきてしまったんでしょうか???もう持って行きません。
折立に下山して、観光して帰りました。ハードな工程でしたが楽しい山行でした。もう少し天気よくてもよかったんだけどね。
総評
アボカドは下界で食べるに限る
アボカドの生育&縦走の山行記録、いかがでしたでしょうか。
縦走中の食料問題最適化は自分の中で未だに解決できていないので、今後も食料計画について試行錯誤していきたいと考えています。おすすめの軽くてカロリー高くて美容にいい食材あったら教えてください。